2006年09月17日(日) 00時00分

東京スター銀 『無料ＡＴＭ』中止 （東京新聞）

　東京スター銀行は、他銀行の顧客でも手数料なしで現金を引き出せる「無料ＡＴＭ」サービスを、十一月一日から有料化する方針であることが分かった。無料ＡＴＭに他行の顧客が流れると、口座のある銀行が東京スター銀に支払う手数料が増加。このため三菱東京ＵＦＪ銀行が相互利用の契約解除を通告するなど反発が強まっていた。サービス低下となる利用者の不満は高まりそうだ。

　東京スター銀は二〇〇四年五月から無料ＡＴＭサービスを開始。今年七月には「サークルＫサンクス」が展開する関東圏のコンビニエンスストアにも無料ＡＴＭ導入が始まり、八月末で計約千百二十台が稼働中。

　通常、他行のキャッシュカードでＡＴＭを利用すると、利用者とカード発行元の銀行からそれぞれ百五円ずつ、計二百十円がＡＴＭの設置銀行に支払われ、維持管理費用などに充てられる。東京スター銀は利用者の手数料を免除し、一回分の手数料収入は半分となるが、無料にひかれて利用が増えれば、銀行間手数料が増えて一定の手数料収入が期待できる。

　しかし、業界内からは「平等にコストを負担し合う相互利用の考えに反する」（大手行）などと批判が高まり、三菱東京ＵＦＪ銀以外にも契約解除の検討が広がった。そのため、東京スター銀は顧客への周知期間を設けた後、十一月に有料化する方針を固めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060917/mng_____kei_____003.shtml