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2006年09月16日(土) 00時00分

松本被告死刑確定、県内関係者思い様々朝日新聞

 オウム真理教元代表・松本智津夫(麻原彰晃)被告(51)の死刑判決が15日、確定した。教団施設があった旧上九一色村で反対運動をした地元住民や県内学識者らは様々な思いで受けとめた。 (西村悠輔、岡戸佑樹)

 かつて教団施設があった旧上九一色村富士ケ嶺地区(富士河口湖町)で、オウム対策の先頭に立った元村議、竹内精一さん(78)は「なぜ事件が起きたのか、真相は麻原にしかわからない」と落胆した。車を運転中に、車内のラジオでニュースを知った。

 「本当のことを話してもらわなければ困る」と、祈るような気持ちで10年余の裁判を見守ってきたという。「これほどの事件が実質、一審だけで終わったのはやりきれません」と話した。

 「長すぎる裁判だった。これで住民はもちろん、日本人全体が抱えていた不満が少しは軽くなると思う」

 そう語った元村長の渡辺勝美さん(85)は92年1月、村役場で松本被告と対談した。教団施設の撤退を求めたが、「底の知れない『野人』のようで、言葉の通じる人物には見えなかった」と振り返る。いま地方では過疎や高齢化が進み、目の届かない所が増えている。「同じような集団の事件が再発しないように、地域全体で監視を続けないといけない」と話した。

 一方、刑法に詳しい山梨学院大法学部の福田雅章教授(68)は「司法にとって最も重要な真相究明がなされなかったのは、非常に残念。精神鑑定や証拠が不十分なまま世論に流され、結論を急いだのは拙速だった」と主張する。この秋にはオウム裁判を研修テーマに取り上げるほか、一連の事件を総括する論文の執筆準備に取りかかるという。

http://mytown.asahi.com/yamanashi/news.php?k_id=20000000609160006