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【夜間市場】
カブコムの夜間市場は午後7時30分〜午後11時まで取引ができる。東証などの証券取引所と同じように、売買注文をつき合わせて取引を成立させる「競売買(オークション)方式」で行われ、注文から約定、決済までの流れは取引所とまったく同じ。売買できる銘柄数はとりあえず300銘柄でスタートし、今後、増やしていく。
気になる取引の手数料は、1000万円以下の約定について年末までは378円。「昼間に取引できない会社員がターゲット」(斎藤正勝社長)という。
私設の夜間取引市場としては、ライバルのマネックス証券が平成13年から始めている。が、東証などでの終値を取引価格にしているため、価格に変動がなく、お世辞にも活況とはいえない状況のようだ。
これに対して、カブコムが始める夜間市場には「利便性の拡大で需要は必ずあるだろう」(ネット証券関係者)との見方もある。
【成否は?】
カブコムの夜間市場の成否を兜町関係者はどうみているのか。
大手証券幹部は「多くの上場企業が東証の大引け後に決算などの重要情報を発表する。夜間市場ができ、東証の取引が終わった後のこうした発表をみて、売買をする投資家が出てきそうだ。そういう意味では、株取引の形態が変化する可能性もある」と期待する。
ただ、来年の早い時期には、SBIイー・トレード証券など5社が連合で同様の夜間市場を開設する予定だ。5連合の中の1社、GMOインターネット証券の高島秀行社長は「注文数を集めるには多くの会社が集まった方がいい」としており、単独で先行スタートするカブコムの成り行きが注目される。
一方、「結論から言うとダメでしょう」と厳しいのは、日本証券経済研究所の主任研究員、佐賀卓雄氏。
東証などが閉まっている時間に取引できるという魅力はあるが、不安要素もあるという。
「そもそも松井証券や楽天証券などで結成したネット証券評議会が、東証に夜間取引を要請していたが、カブコムが抜け出して自ら始めた(もので、1社でやれることには限界がある)。ネット証券のシェアが伸びているとはいえ、ライブドア事件後の相場低迷で個人投資家に一時の勢いはない」(佐賀氏)
さらに「米国ではいまやオンライン取引の比率が2000年の5分の1ほど。日本でもネットを通じた取引を繰り返すデイトレーダーは影が薄くなる」(同)という。
まずは、カブコムのお手並み拝見だ。
ZAKZAK 2006/09/15