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富士ゼロックス子会社「富士ゼロックスシステムサービス」（東京都千代田区）が開発したシステムから自治体の戸籍データが流出したなどと、同社幹部を脅したとして、警視庁捜査１課と神田署は７日、埼玉県坂戸市伊豆の山町、無職内野浩貴（３０）、東京都板橋区本町、会社員田辺祐樹（２５）両容疑者を脅迫の疑いで逮捕したと発表した。
２人の自宅や勤務先から押収したパソコンには、個人の氏名や本籍地などのデータが大量に記録されていたことも判明、同課は本物の戸籍情報かどうか確認を急いでいる。
同社の田中義夫社長は７日、本社で会見し、「流出データの件数も、真偽も確認できていない。持ち出した方法も分からない」などと述べた。
調べでは、内野容疑者らは８月８日と１０日、同社を訪れ、幹部に持参のノートパソコンで戸籍データとみられる画面を示し、「戸籍データを持っている。流出したら大変ですね」と脅した疑い。
田辺容疑者は同社に勤務する派遣社員で、７月に内野容疑者とインターネットの掲示板で知り合ったことや、勤務中に戸籍データをコピーして内野容疑者に渡したことを自供。内野容疑者は「データを買ったが、脅してはいない」と容疑を否認しているという。
同社は全国７１７の自治体と契約を結び、約１８００万人分の住所、氏名、本籍地などのデータを管理している。同社は８月２１日、読売新聞の取材に「ネット上に『三つの自治体の戸籍情報が流出している』との書き込みがあったため調査を始めたが、事実はないようだ」と答えていた。