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同社の社長は、６月の臨時株主総会でライブドア代表取締役を退任した山崎徳之氏（３４）。副社長は、同じくライブドア取締役を退任した羽田寛氏（３９）だ。ライブドアの現役幹部も取締役に名を連ねている。
ライブドア技術担当取締役だった山崎氏は、堀江貴文被告（３３）と熊谷史人被告（２８）の逮捕を受けて、２月にショートリリーフとして代表取締役に就任。
記者会見でおわびしたり、臨時株主総会で議長を務めたりしたものの、「（堀江被告らの逮捕でライブドアの取締役の人数が法定数の３人を下回ったことに伴う）仮取締役の選任など、特殊な状況ばかりだった」（山崎氏）。そのため、現在の経営にはあまり役立っていないようだ。
経営者としての堀江被告については、「発想力はまねできるものではない」（同）と今でも思っている。
降ってわいた事件に関しては、「本人（堀江被告）と会えるようになって、直接説明を聞くまで一切考えないようにしている。裁判がすべて終わった段階で、自分としての決着を付けたい」としつつも、「今後、自分の中で整理できても誰にも言うことはない」。
米国で会社経営の経験もある山崎氏は、６月に会社「ゼロスタート−」を設立。オフィスは、東京・西麻布の古びたマンションの２部屋を月４０万円で借りている。
ライブドアが入る六本木ヒルズから１００メートルほどしか離れていないが深い意味はなく、「本当は渋谷の方が交通の便が良く、人を集めやすいが、家賃が高かった」（同）と明かす。
主力事業は「ｐｏｓｈ ｍｅ！（ポッシュ・ミー）」というサービス。デビューを目指すモデルやミュージシャン、お笑いタレント、アニメ作家のタマゴなどが、インターネットを通じて売り込みをかけ、一般ユーザーは評価や応援をする。デビューが決まれば、ＣＤや写真集の売り上げや出演料などの権利収入ビジネスで稼ぐ仕組み。
芸能プロダクションの運営に近く、「いわばネットプロダクション」と山崎氏は説明する。
「人に会う予定が入っているときは、この格好です。最近はほぼ毎日です」とスーツにネクタイ姿の山崎氏。アスキーやソニーコミュニケーションネットワークでの勤務経験もある“根っからの技術者”だけに、スーツは仕事着ではないという感覚があるのかもしれない。
「拡大のためのＭ＆Ａ（企業の合併・買収）は意味がない」といい、株式公開は「やらないですむならやりたくないが」と語る。かつてのライブドアの拡大路線とは明らかに距離を置いている。
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ZAKZAK 2006/09/04