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事件が起きたのは8月18日夕。同県木更津市の養豚場で中国人研修生の崔紅義(ツイ・ホンイー)容疑者=殺人と殺人未遂の疑いで逮捕=が、協会理事で研修生事業担当だった越川駿さん(62)と女性通訳(44)らを刃物で刺し、越川さんを殺害、2人に重傷を負わせたとされる。
関係者によると崔容疑者は7月ごろから、「もっと給料の高いところに移りたい」と訴え、8月中旬には部屋に閉じこもるようになったという。研修継続が難しいと判断した協会と養豚場主は、崔容疑者の帰国を決定。空港に連れていこうとする越川さんらを崔容疑者が刃物で刺し、自らも農薬を飲んで自殺を図ったが命をとりとめ、23日逮捕された。
県警の調べに対し崔容疑者は「給料がもっともらえると思っていた」「大変なことをした」などと供述している。
研修先の養豚場主によると、崔容疑者は4月の来日後すぐに休日も働き始め、残業が月50時間を超えることもあった。養豚場主には「来日前、中国で100万円ほどの借金をしてきた」と話していたという。
計画に沿って作業を学ぶ研修制度では、時間外や休日の研修は基本的に認められない。だが、養豚場主は「協会幹部には『パートを雇ったつもりで使えばいい』と言われた。本人が『やらせてくれ』というので残業もさせた」と語った。450円にした理由についても、同じ協会幹部から「研修生間で格差が生じるので、450円以上でも以下でもだめだと言われた」。
この養豚場主は7月、6万5000円の正規の研修手当を口座に入金し、主食補助の5000円は現金で手渡す一方、約2万5000円の残業代は別口座に入金したという。
「通帳を一つにすると残業代の入金がわかってしまい、入国管理局に残業がばれる。だから残業代は別の通帳にするように協会側からいわれた」
同協会を通じて研修生を受け入れた同県内の複数の農家も朝日新聞の取材に不正残業を認めている。ある農家は「協会関係者が『ほかのみなさんはこうやっています』と言って『450円』を示された」と話した。
http://www.asahi.com/national/update/0902/TKY200609020328.html