2006年09月01日(金) 00時00分

中央青山、業務再開も…離れた企業は３割超える（ZAKZAK）

　カネボウの粉飾決算事件で金融庁から２カ月間の業務停止処分を受けた中央青山監査法人はきょう１日、「みすず監査法人」に名称変更し、業務を再開する。しかし、最大２０％と見込んだ監査先企業の「中央青山離れ」は「３割を超える」（幹部）勢い。中央青山から分裂する形で誕生した「あらた監査法人」に人材が大量に流出するなど、再建への道のりは険しそうだ。

　中央青山の有力顧客では、トヨタ自動車やソニーなど多くの企業があらたを一時会計監査人に選任したほか、東レや日本郵船など他の大手監査法人に乗り換える企業も続出。中央青山首脳は「資金の手当ては心配ないが、収支バランスを早く正常にする必要がある」と危機感を強める。

　もっとも、「信頼回復には再任してもらった企業をしっかりと監査していくほかない」（幹部）のも事実で、業務停止中、中央青山は監査レベル向上のための研修に多くの時間を割いた。当面は新規顧客の開拓よりも、不祥事の再発防止とともに、新日本製鉄や京セラなど中央青山を再任した企業のつなぎ留めを優先させる構えだ。

ZAKZAK 2006/09/01

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_09/t2006090151.html