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2006年09月01日(金) 20時18分

中央青山、「みすず監査法人」で業務再開 顧客3割流出朝日新聞

 カネボウの粉飾決算事件で金融庁から一部業務停止命令を受けた中央青山監査法人が1日、「みすず監査法人」と改称して2カ月ぶりに業務を再開した。他法人に監査を変更する顧客の上場企業は3割近くに達する見込み。一方、旧中央青山から分かれ、6月に発足した「あらた監査法人」も同日、執行部を選任して本格的に始動した。4大監査法人の一角だった旧中央青山は自らの不祥事で二つに分裂し、再生をめざすことになった。

監査法人のシェアと旧中央青山の顧客企業の動向

記者会見で新法人名を掲げる片山英木みすず監査法人理事長=1日午後、東京・霞が関で

記者会見するあらた監査法人の高浦英夫新代表執行役=1日午後、東京都港区で

 旧中央青山は7月1日から8月31日までの2カ月間、上場企業や大企業向けの「法定監査」の停止を命じられた。このため、顧客の約2300社の監査資格を失い、契約は無効になった。

 旧中央青山の顧客離れは止まらず、元の監査先上場企業834社(4月1日現在)のうち、みすずを再任するのは共同監査を含めて約600社(約72%)にとどまる見込みだ。

 1日に記者会見した片山英木理事長は「多くの皆様に大変ご迷惑をおかけし、改めておわびします。今後は職業倫理観と社会的使命をしっかり認識して社会に貢献したい」と述べた。

 一方、あらたは6月、みすずも提携している米大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパース(PwC)の日本拠点として、旧中央青山のOBらが発足させた。すでに旧中央青山の職員(会計士職員約3500人)のうち約900人が移籍し、顧客も移っている。1日の社員総会では、代表執行役に旧中央青山から移籍した高浦英夫氏(57)を選任した。

http://www.asahi.com/business/update/0901/156.html