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調べでは中村容疑者は29日午後8時ごろ、長男の左腕を「孫の手」で数回殴り1週間のけがをさせ、同9時50分ごろには長女の背中をけって倒し、頭に1週間のけがをさせた疑い。容疑を認めている。
30日午前9時ごろ、同市の愛知署豊明幹部交番に長男が電話をかけ、長女への暴行について相談して発覚。署員が駆けつけると、きょうだい2人だけが家にいたため、事情を聴いて一時保護。2人は父親に過去にも殴られたと訴えており、同署で詳しく調べている。中村容疑者は2004年初めごろ2人の母親(31)と同居を始め、05年3月に結婚したという。
愛知署から連絡を受け、2人の保護を引き継いだ愛知県中央児童・障害者相談センターは、同容疑者の虐待を把握していなかった。同センターの佐々木洋平児童相談課長は「保護した後は、2人とも落ち着いている」と話している。
◆初めて聞くケース
<NPO法人「子どもの虐待防止ネットワークあいち」(CAPNA)の岩城正光理事長の話> 虐待された11歳の長男が交番に通報したことがすばらしい。被害に遭った子どもが警察に通報して虐待が発覚したケースは聞いたことがない。親の暴力に対し、子どもが積極的にSOSを出すようになった。子どもの命を守るため迅速に対応するには、最初の通報先は児童相談所より警察が望ましい。
◆母にも守られず…
事件発覚は長男(11)からの電話がきっかけだった。「妹がお父さんにけられてけがをした。どうしたらいいですか」。30日午前9時ごろ、交番にこう相談の電話があった。駆けつけた愛知署員が自宅にいた長男と長女(8つ)を発見。中村容疑者とパチンコ店従業員の母親(31)とも出勤した後だった。事情を聴くと、長男は「お父さんと一緒に住みたくない」。続けて「過去にも殴られたことがある。このままでは僕たちは殺されるかもしれない」と訴えたという。
現場は2階建てのアパートで、家族は2階の一室で暮らしている。2003年9月に母親と長男、長女が住み始め、翌年初めごろから中村容疑者が転がりこむように。05年3月に婚姻届を出した。
暴力を受けた時、自宅には母親もいたという。しかし、中村容疑者の暴力から子どもを守ることはなかった。「2人を守る人はいなかったようだ。自分で助けを求めるしかなかったのだろう」。署の幹部がつぶやいた。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060831/mng_____sya_____004.shtml