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二審判決によると、女性は1997年ごろから、兵庫県太子町の男と交際。別れようとしたが付きまとわれ、98年12月には、胸の骨を折る暴行を受けた。
さらに99年2月、同町内で車を運転中、男に車で正面衝突されて殺害された。男は直後に包丁で胸を刺し、自殺した。
一審神戸地裁は被害相談を受けた兵庫県警の警察官が上司に報告しなかったなどとして捜査の怠慢を認定。一方で殺害との因果関係は「思い詰めた上での犯行で、一連の加害行為の延長とはいえない」と否定し、二審判決もこの判断を支持した。
■「本当に残念」と目に涙
兵庫県姫路市のストーカー殺人をめぐる訴訟で遺族側の上告も退けた30日の最高裁決定に、殺害された女性会社員=当時(20)=の兄(50)は同日、姫路市の自宅で「本当に残念。ここまで(裁判を)やってきたのは何だったのか」と目に涙を浮かべた。
女性の遺影に「できるだけのことはやった。おまえの死を無駄にしないように、警察がドメスティックバイオレンス(DV)事件をしっかりと捜査するよう訴え続ける」と誓った。
兵庫県警の事件対応を「妹が助けを求めたのに、警察は交際相手だと聞けば不介入を決め込み、殺されるまで何もしてくれなかった」と指摘する。
県警からまだ謝罪はないという。兄は「こんなことは妹だけでたくさんだと思い、裁判を起こしたが、今も女性が悲惨な被害を受ける事件が続いている。警察の対応や司法の判断が変わる日が来ることを強く望む」と訴えた。
ZAKZAK 2006/08/31