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このストーブは台湾メーカー製の「ユーパ TSK−5302LG」。平成12年9月〜15年3月に国内で約30万台販売され、ヨーカ堂はこのうち約5300台を12年度中に販売した。
原告の男子大学生は平成13年1月、都内のヨーカ堂店舗でこのストーブを購入。約1カ月使ったところで体調が悪くなり、化学物質過敏症と診断された。
ストーブ前面の網目カバーに使われた樹脂から、過熱によって化学物質が発生したのが原因と主張。ヨーカ堂側は、化学物質と健康被害の因果関係を争っていた。
横山裁判長は、ストーブに構造上の問題があり、使用中に高濃度の化学物質が発生することや、化学物質と健康被害との因果関係を認めた。
販売したヨーカ堂の責任については、ストーブのメーカーに「異臭がする」との問い合わせが寄せられていたことから、「販売店にも同じ問い合わせがあったはず」とし、ストーブから化学物質が発生していることを予想できたと判断。その上で「ストーブの有害性を検査し、販売中止などの措置を講じて健康被害を避ける義務があった」と述べた。
男子学生らはストーブメーカーに対しても損害賠償訴訟を起こしており、東京地裁で審理中。
原告側は「消費者保護の面で画期的な判決」と話している。
イトーヨーカ堂の話「判決内容を確認した上で上告の方向で検討していく。製品を回収するかどうかはまだ何とも言えない」
(08/31 22:40)