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2006年08月30日(水) 03時03分

養子あっせんに「指針」…厚労省、金銭トラブル多発で読売新聞

 国内外の養親に子どもを紹介する養子縁組あっせんを巡って金銭トラブルが相次いでいることから、厚生労働省は、民間のあっせん事業者を対象とするガイドライン(運用指針)を策定し、事業者を指導する都道府県・政令指定都市に通知した。営利の基準を明確にすることで、これまで高額な寄付金を強要するなど野放し状態の営利あっせんを防ぐのが狙い。

 運用指針は28日付で、事業者が養親から徴収できる費用を「交通、通信などに要する実費のみ」と限定。請求する場合は明細の提示を求める。実費としては〈1〉養親の研修や面接、カウンセリングなどの費用〈2〉実母の出産費用〈3〉子ども引き取りまでの養育費〈4〉ビザ申請書類の作成費——を例示した。

 外国では営利目的かどうかを判断するため、実費の額を例示するところもあるが、運用指針は「個別に判断する必要がある」として具体額は示さなかった。

 養子をあっせんする前提として寄付金を求めることには「寄付金や謝礼金は任意に限る」と明記。縁組手続きの完了前に、寄付金を受け取ったり約束させたりする行為は、「任意性が確保されない恐れがある」として禁じた。

 営利目的の養子あっせんは児童福祉法で禁じられているが、同法が適用されたことはない。営利の基準が不明確なためで、厚労省も参院厚生労働委員会で「不当利益の線引きは難しい」と、実効性がないことを事実上認めていた。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060830i101.htm