2006年08月30日(水) 14時00分
リフォーム詐欺:逮捕の「幸輝」元支店長「やりとり覚えてない」 /埼玉(毎日新聞)
「屋根裏に雨漏りの跡がある」などとうそを言い、不要な住宅リフォーム契約を結ばせ工事代金をだまし取ったとして、県警生活環境2課と東入間署は29日、住宅リフォーム会社「幸輝」(本社・大阪市北区)の元埼玉支店長、金子清隆容疑者(37)=東京都大田区西糀谷2=を詐欺と特定商取引法違反(不実の告知)の疑いで逮捕した。「工事は自分が受注したが、具体的なやりとりは覚えていない」などと供述しているという。
調べでは、金子容疑者は04年1月6日ごろ、春日部市内に住む女性(当時54歳)方を訪れて屋根裏に入り込み、「湿気がひどくカビも生えている。湿気を屋根裏から出す必要がある」などとうそを言い、不要なかくはん機2台を設置して約25万円をだまし取った疑い。
同社は、悪質リフォームの被害に遭い、全財産約4000万円を失った富士見市の認知症の姉妹と契約を交わした19業者の一つ。同社の複数の元従業員が03年10〜11月、姉妹方を訪れ、屋根裏の補強工事や断熱工事など計約580万円を契約した。姉妹宅の不要な工事が端緒となり、悪質リフォーム問題が全国的に発覚した。
また、同社の元従業員2人が上尾市の男性(当時71歳)方で不要な屋根裏工事を行ったとして昨年11月、県警に詐欺容疑などで逮捕されたが、さいたま地検は今年3月、不起訴処分にした。2人は金子容疑者の部下だった。
一方、大阪市でも同社の元従業員3人が男性(当時77歳)方で05年5月、「地震が来たら家が壊れる」などのうそを言って不要な工事を行い、79万円をだまし取ったなどとして、同容疑などで逮捕・起訴された。京都地裁は今月15日、「技巧的かつ組織的で相当悪質」として、3人に懲役2年8月〜1年2月の実刑を言い渡し、うち1人が控訴している。【村上尊一、山崎征克】
8月30日朝刊
(毎日新聞) - 8月30日14時0分更新
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