2006年08月29日(火) 17時07分

「幸輝」元支店長を逮捕、リフォーム費詐欺容疑　埼玉（朝日新聞）

　住宅リフォーム会社「幸輝」（本社・大阪市北区）の従業員が、うその説明をして、埼玉県内の女性から必要のないリフォーム契約で現金をだまし取ったとして、埼玉県警は２９日、詐欺と特定商取引法違反（不実の告知）の疑いで、東京都大田区西糀谷２丁目、同社元埼玉支店長金子清隆容疑者（３７）を逮捕した。「契約したのは事実だが昔のことで詳しいやりとりは思い出せない」と供述しているという。

　調べでは、金子容疑者は０４年１月５日ごろ、埼玉県春日部市内の女性（５６）宅を訪れ、実際には雨漏りしていないのに「屋根裏に雨漏りの跡がある。風を通さなくてはならない」などとうそを言って換気扇設置工事の契約を結ばせ、女性から現金約２５万円をだまし取った疑い。

　この家の屋根裏には換気口がなく、換気扇の効果が期待できないことから、詐欺に当たると判断したという。

　同社については、県警が０５年１１月、県内の男性から工事代金約４０万円をだまし取ったなどとして同容疑で元従業員２人を逮捕したが、今年３月に不起訴処分になっている。

　一方、京都府警は今年４月、高齢の夫婦にうその説明をしてリフォーム契約を結び金をだまし取ったとして同容疑で元従業員らを逮捕。今月１５日、京都地裁で３人に実刑判決が言い渡された。

　同社は同県富士見市で０５年５月に発覚した、認知症（痴呆（ちほう）症）の姉妹が自宅の不要なリフォームを繰り返され約５０００万円を請求された問題で、姉妹と契約した１９業者のうちの１社。このことがきっかけで悪質リフォームが社会問題となった。

http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY200608290275.html