2006年08月29日(火) 14時18分

右翼団体幹部に逮捕状　加藤紘一氏実家放火事件（朝日新聞）

　終戦記念日に加藤紘一・自民党元幹事長の実家と事務所が全焼した事件で、山形県警は２９日、現場で腹部を切って倒れていた東京都内の右翼団体幹部の男（６５）に対し現住建造物等放火の疑いで逮捕状を取った。容疑が固まり次第、逮捕する。事件当時、男は意識不明の重体だったが快方に向かっていた。

　火災が終戦記念日に起きたうえ、加藤氏が小泉首相の靖国神社参拝などをめぐって批判的な発言を繰り返していたことから、県警は思想的な背景が事件につながった可能性もあるとみて、動機を追及する方針。

　調べによると、男は１５日午後５時５０分ごろ、同県鶴岡市大東町の加藤氏の実家に放火し、実家と隣接する事務所「精三会館」の２棟合わせて約３４０平方メートルを全焼させた疑いが持たれている。

　焼け跡から油が入っていたとみられる小型の金属缶２個と刺し身包丁が見つかっており、県警は男が加藤氏の実家に油をまいて放火したあと、割腹自殺を図ったとみている。

　県警は１８日、容疑の裏付けを進めるために、男が所属する東京都内の右翼団体事務所２カ所を家宅捜索している。

http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY200608290138.html