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2006年08月29日(火) 00時54分

社保庁、年金不正免除で職員1752人を処分朝日新聞

 社会保険庁は28日、国民年金の不正免除にかかわった職員1752人を同日付で処分したと発表した。不正に関与した件数が多いなど、違反の度合いが重い職員169人を懲戒処分(停職、減給、戒告)とした。訓告、厳重注意が1583人。懲戒処分を受けた幹部職員のうち、不正を主導したうえ調査にうそをつくなどしていた25人は、9月1日付で降任・降格の人事を行う。

 昨年12月に年金情報の無断閲覧で処分した3273人に次ぐ規模だ。無断閲覧では処分された大半が一般職員だったが、今回はほとんどが地方事務所の係長以上。各都道府県のトップである地方事務局の局長は47人中36人、各地の社会保険事務所の所長も312人中187人が処分され、組織の信頼に与えた打撃はより深刻だ。

 村瀬清司長官は会見で改めて謝罪し「降格者を出すのはほかの官庁でも珍しく、社会保険庁では初めて。非常に厳しい処分だ」と述べた。

 最も重い処分は停職2カ月で、不正免除の主導に加え、調査に虚偽報告をした前静岡社会保険事務局長と、不正免除の全件数の3分の1以上に関与した大阪社会保険事務局の年金部長の2人。ほかに停職1カ月が4人、減給81人、戒告が82人。

 本庁は「不正への組織的関与はなかった」とされたが、村瀬長官自身が訓告処分を受けたほか、「不正に関する情報を得ていたのに適切な対応をしなかった」などの理由で減給1人をふくむ7人が処分された。

 地方事務局別では大阪の処分者が426人で最多。兵庫、愛知も100人を超えた。

 また、すでに退職して処分できない元職員112人には、減給相当分の自主返納を求める。これとは別に信頼回復に向けた決意を示すため、管理職約3700人に給与の5〜10%を1〜2カ月、自主返納するよう求める。

http://www.asahi.com/national/update/0829/TKY200608280369.html