2006年08月25日(金) 13時10分
AT&T、顧客情報への不正アクセスで25人を「身元不明」のまま提訴(japan.internet.com)
AT&T は23日、通話記録を不正に入手してインターネット上で売りさばくデータブローカーに対抗するため、新たな法的手段に訴えた。
同社は、秘密の顧客情報を詐欺的手段を用いて入手したとして、「身元不明」の25人についてテキサス州サンアントニオの連邦地方裁判所に提訴した。
同社はこの訴訟で、権限のない者が顧客情報にアクセスしたり、顧客情報を第三者と共有したりするのをやめさせる即時差止命令を求めている。
さらに同社は、データブローカーが保有している顧客情報の返還、データを売却して得た利益の返還、金銭的損害の賠償も求めている。
Verizon、Cingular、Sprint Nextel もそれぞれ過去に同様の訴訟を起こしているが、いずれもデータブローカーの身元を特定しての提訴だった。
それに対し今回の AT&T の提訴は、法的な手続きを取ることで、違法な手段を使って記録を入手した者たちを特定するために、同社が Eメールアドレスや IP アドレスを利用できるようにすることを狙っている。
AT&T のプライバシーに関する責任者である Priscilla Hill-Ardoin 氏は、声明の中で次のように述べている。「当社は顧客の立場に立ってこのような措置をとっている。詐欺行為により不正に顧客情報を入手しようとした者たちを、徹底的に追跡するつもりだ」
Hill-Ardoin 氏によると、データが流出した可能性がある約2500人の顧客を、AT&T の内部調査で特定したという。
AT&T によると、社会保障番号、運転免許証番号、金銭に関わる注意を要するデータなどは流出していないが、個人通話記録には不正なアクセスがあったという。
AT&T は該当する顧客に通知し、その人たちのオンラインのアカウントを凍結した。
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(japan.internet.com) - 8月25日13時10分更新
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