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2006年08月25日(金) 20時42分

保険不正解除、日生が役員の報酬削減…チェック強化も読売新聞

 日本生命保険は25日、社員が書類を改ざんして不正に保険契約を解除していた問題で、再発防止に向けた業務改善計画を金融庁に提出した。

 事務・システム部門の人員を増やし、チェック体制を強化する。同時に常務以上の役員全員と監査役計16人の報酬を削減する社内処分を発表した。

 社内処分では、岡本圀衛社長、宇野郁夫会長ら4人が9月から半年間、報酬の30%を削減するほか、他の役員や監査役計12人も報酬の30%を4〜1か月、カットする。不正を行っていた査定担当者は停職1週間とし、その上司ら職員7人を戒告や注意などとした。

 同日、記者会見した岡本社長は「普段から『お客さんの目線で』と言いながら、事務システムなど根幹部分に不備があり、経営責任を痛感している」と謝罪した。

 業務改善計画によると、2007年1月から執行役員制度を導入し、今年10月以降200人規模の人員を事務・システム部門などに配置する。1000億円規模のシステム投資を行い、査定や支払い業務のチェック体制を拡充する。

 また、日生は、保険金支払いが遅れた場合に支払う遅延利息の不払いが約1万8000件、計4200万円見つかったことも新たに明らかにした。

 問題があったのは、保護者が死亡した場合などに子供に支払われる「育英年金こども保険」。1986年に事務処理方法を変更した際、遅延利息の支払い方法があいまいなままだったため、約款上はほとんどの契約で支払う必要があった遅延利息を支払っていなかった。遅延利息の金額が確定次第、対象者に支払いを始めているという。

http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20060825i213.htm