2006年08月24日(木) 08時33分
米動画投稿サイト買収 ソニー・ピクチャーズ75億円で(フジサンケイ ビジネスアイ)
米映画製作大手、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント(SPE)は23日までに、米動画投稿サイト運営世界2位のグルーパー・ネットワークス(カリフォルニア州)を総額6500万ドル(約75億円)で買収することで合意した。SPEはグルーパーのサイトで娯楽コンテンツ(情報の内容)の販売を強化するとともに、ソニー製AV(映像・音声)機器事業との相乗効果を狙う。
グルーパーは会員制投稿サイト「グルーパー・ドットコム」を運営、世界最大手の「Youtube(ユーチューブ)」(月間利用者数約1300万人)に次ぐ約800万人の利用者数を誇る。米紙ニューヨーク・タイムズによると、グルーパーはSPEによる買収後も現経営陣の下で事業を継続。サイト上でSPEの娯楽コンテンツのプロモーションを行う。
SPEのマイケル・リントン会長は、「動画投稿サイトはテレビなどに代わる次世代の有力メディア。グルーパーの買収により、デジタル娯楽分野で多くの利用者といつでも接触できる態勢が整う」との談話を発表。コンテンツ販売強化だけでなく、グルーパーの利用者が動画を制作するためのムービーや動画編集に使うパソコンなど、ソニー製AV機器の販売増加につなげる考えを示した。
グルーパーは利用者同士が1対1で高画質の動画を交換できるネットワークシステムを保有。SPEはこのシステムをコンテンツ販売に活用する。グルーパーの動画はパソコンのほか、ソニーの携帯ゲーム機「プレイステーション・ポータブル(PSP)」や米アップルコンピュータの携帯プレーヤー「iPod(アイポッド)」でも視聴できるが、今後PSP向けに機能を強化したソフトの開発も行うとみられる。
動画投稿サイトは、日本を含め世界的に利用者が急増。米メディア大手、ニューズ・グループやネット検索大手、グーグルなどが相次いで事業を本格化している。SPEの参入で、競争が一段と激化しそうだ。
(フジサンケイ ビジネスアイ) - 8月24日8時33分更新
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