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2006年08月24日(木) 00時00分

ネット販売の違法ドラッグ調査 100種の買い取り『達成困難』 東京新聞

 県が本年度から始めたネット販売ドラッグの買い取り検査事業に早くも暗雲がたれ込めている。予算約百万円で百種類を買い上げる計画だが、「達成は難しい」と県薬事課。違法ドラッグを発見しても、警告を出せるのは県内業者に限られる上、確実に商品を受け取ることができる取引方法を採っている業者を見つけるのも一苦労だからだ。同課は慣れないネット上の取り締まりに苦悩している。 (藤原正樹)

 薬事課は二十三日、買い取り調査で、医薬品成分を含む違法ドラッグ一種類を発見したと発表した。

 同課によると、七月四日、あるホームページ(HP)で販売されていた六品目を三万六千円で購入。県衛生研究所の検査で一品目から微量の医薬品成分のメフェナム酸を検出した。違反品の商品名称は「YELLOW ACE」。「医薬品」の表示がなく、薬事法違反にあたることから、同日、上尾市のHP開設者に販売中止を求める警告メールを出した。

 県が本年度に買い取ったドラッグはいまだにこの六品目だけ。同課は「販売業者が特定できず、HP開設者にしか警告できない。さらに、県から警告できる県内の開設者を選んでいるので、対象が限定されてくる」と困惑する。

 さらに、予算を使う役所仕事の都合も手足を縛る。「職員の個人名で購入しているが、『振り込み確認後の送付』をうたう業者では、約束を守って送付してくれるか分からず、大事な予算を使えない。数少ない『代金引換』業者だけを選んでいる」(同課)

 ネット上の捜索に翻弄(ほんろう)される同課は「買い取れるだけ買うが、本年度中の百検体検査は難しい」と話す。二回目の買い取りは来月に予定されている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/stm/20060824/lcl_____stm_____000.shtml