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家電量販店に並ぶ家庭用シュレッダー。指の巻き込み防止をPRする機種もあった=福岡市内で
同省などによると、事故が起きたのは「アイリスオーヤマ」(仙台市)と「カール事務器」(東京)の製品。
今年3月、2歳の女児が静岡市の自宅兼事務所でアイリス社製の「SCA—410D」の紙投入口に過って両手を入れ、指9本を切断した。投入口にあるセンサーが紙を検知すると作動する仕組みで、センサーが女児の手に反応したという。
同機種は事務所での利用を想定。A4の紙約10枚が処理でき、使いやすいように紙投入口の幅を同社製では最も広い約8ミリにしてあった。同社は事故を経産省に報告し、投入口の幅を約3ミリにする改良をしたという。
やはり投入口の幅が広い計5機種約4万5000台について、部品を無償で交換する。同社は「製品の欠陥・不具合ではないと考えているが、事故を重く見た」という。
また、7月15日には、2歳の男児が東京都板橋区の自宅で、カール社製の「DS—4000」に左手を巻き込まれ、指2本を切断した。
同機種は自宅兼事務所などでの利用を想定し、A4の紙4枚が処理できるタイプで、投入口の幅は約4ミリ。今後は幅を3ミリ以下にするという。販売済みの同機種約9100台については、子どものいる家庭や要望があった分は改良するという。
経産省によると、シュレッダー投入口の幅などについては法令上の基準はないという。同省は、事故が続いたことを重視し、一般利用者に注意を呼びかけることにした。
ビジネス機械・情報システム産業協会によると、業務用シュレッダーは例年3万台弱の出荷実績で推移していたが、昨年は7万6856台と前年比2倍以上に達した。同協会は「個人情報保護法が全面施行された影響でシュレッダーを導入するオフィスが一時急増した」と話している。
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朝日新聞社の調べで、同省が把握しているケースのほかに、公的機関などに、幼児らがシュレッダーに手を挟まれてけがをするケースが少なくとも3件、報告されていたことが分かった。
独立行政法人製品評価技術基盤機構によると、00年4月、投入口に残っていた用紙を取り出そうとした際、中指が挟まれ、重傷を負った。また、同7月にも1歳7カ月の幼児が手を挟まれて重傷。さらに、東京都消費生活総合センターにも1件、似たような事故の相談が寄せられたという。
http://www.asahi.com/national/update/0823/TKY200608220502.html