悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。
また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。
経産省は7月になって、静岡市消費生活センターからの情報で事故を把握。同省の調査に、アイリス側は「報告が必要との認識がなかった」と説明したという。
経産省は23日、業界団体の「ビジネス機械・情報システム産業協会」と「全日本文具協会」に対し、再発防止策の検討と、同様の事故がほかに起きていないか調査するよう要請した。
経産省によると、静岡市で今年3月、2歳の女児が、住宅兼事務所に設置されたアイリス社のシュレッダー「SCA−410D」に両手を巻き込まれ、指9本を切断。7月には東京都で、2歳の男児が自宅にあったカール事務器(東京都)のシュレッダー「DS−4000」で左手の指2本を切断した。
シュレッダーにはそれぞれ「子供に触らせないこと」などの注意が表示されていたが、同省は「利用者への一層の注意喚起が必要」としている。
2社は、これまでに事故が起きた機種と同タイプのシュレッダーを計約5万台販売。両社は23日付朝刊各紙と自社のホームページに掲載した社告で、利用者への注意喚起と無償での改修などに応じる意向を表明している。
≪まれな事故と思った≫
アイリスオーヤマは23日、対象シュレッダーの部品の無償交換を始めるなど対応に追われた。同社広報担当者は「製造した約4万5000台のうちの1台で発生した。非常に心が痛むが、まれな事故だと思っていた」と話した。
さらに「事務所で使うことを想定し、取り扱い説明書に子供の手の届かない場所に設置するよう注意喚起していた」と強調した。
一方、カール事務器も同日、斎藤圭典取締役経営管理室長が報道陣の取材に応じ「痛ましい事故で、ご家族も心を痛めていると思う」と遺憾の意を表したうえで、「構造上の安全基準は満たしていたが、こうしたことが起こってしまったことは事実。事故の再発防止に努めたい」と話した。
同社は、この日から幼児を持つ家庭を対象に、同機種の紙投入部分を従来の約4ミリから2.5〜3ミリに狭くする安全対策を無償で始めた。
【2006/08/23 大阪夕刊から】
(08/23 16:53)