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逮捕されたのは、リーダー格の大阪市港区市岡元町2丁目、無職中島大王(24)と住所不定、無職岡本正治(23)の両容疑者=いずれも別の詐欺罪で起訴=のほか、無職米倉学(24)=同市東住吉区矢田1丁目▽飲食店員園田大輔(23)=同市住之江区浜口東2丁目▽無職原田優樹(23)=同市住之江区新北島2丁目=の3容疑者。
捜査2課の調べでは、5人は債権回収代行業者を名乗って、携帯電話の出会い系サイトの利用者に手当たり次第に電話をかけ、「あなたが以前使ったサイトの運営会社から債権譲渡を受けた」などと偽り、利用料や延滞料、退会手続き料などの負担が必要などと称して、指定した金融機関口座に現金を振り込ませだまし取った疑い。
振込先口座には04年6月中旬から9月末にかけて現金が振り込まれていたという。
被害者の愛媛県の40代の会社員男性は、04年7月に初めて電話を受け、「未払いの利用料がある」などと言われて約13万円を振り込んだ。その後、次々に別の会社名で電話がかかり、同年9月までに計58万円をだまし取られていたという。中島容疑者らのグループが手分けして電話をかけたとみられる。
5人は、大阪市住之江区の同じ中学校の同級生で、中島、岡本両容疑者が東京都内で振り込め詐欺グループに所属した経験があったことから、ほかの3人を誘ったという。
グループ全体のメンバーは10人程度とみられる。大阪市中央区内の短期賃貸マンションに事務所を置き、中島容疑者を「社長」、岡本容疑者を「オーナー」と呼んでいた。その下に指示役の班長役や電話をかける実行役などを置き、実行役は複数の偽名や架空の債権回収代行業者を名乗って犯行を繰り返していたという。だまし取った金は「給料」と称して10日ごとに分配していた。
グループは、東京都内の名簿業者から仕入れた、出会い系サイトの都道府県別の利用者名簿を利用していたが、大阪府内在住者には電話をかけなかったという。
中島容疑者らはこれまでの調べに対し、「大阪人は振り込め詐欺にはひっかからないから、電話しても無駄が多い」などと供述しているという。
05年1年間に、全国で計2万1612件の振り込め詐欺の被害が確認されている。大阪府では375件にとどまっているのに対し、神奈川県では729件、愛知県では1135件の被害が出ている。
http://www.asahi.com/national/update/0823/OSK200608230038.html