2006年08月15日(火) 14時14分
デル、ノートPCのバッテリをリコールへ--対象は業界最大規模の410万個(CNET Japan)
Dellの関係者は米国時間8月14日、同社と米消費者製品安全委員会(CPSC)が15日に410万個のノートPC用バッテリをリコールする予定であることを認めた。
リコールの対象となるのは、2004年4月から2006年7月18日までに販売されたInspiron、Latitude、Precisionモバイルワークステーション、XPSのいくつかのモデルだ。Dell関係者によると、リコール対象のバッテリはいずれもソニー製だという。
CPSCによると、対象製品の所有者には、電源を切った後にノートPCからバッテリを取り出し、以後はACアダプタを使って使用するようアドバイスしているという。Dellはこれまでに、バッテリの過熱により物に損害が発生したとの報告を6件受けているが、人が負傷したとの報告は入っていない。
Dellでは2006年にノートPCの爆発や発火などの問題に数回見舞われており、顧客の安全を確保したいと考えていると、同社の関係者は語る。同氏によると、リコールの対象となっている410万個のバッテリは、上記の期間に販売された2200万個の一部だという。Dellは、今回のリコールにかかるコストが同社の利益に大きな影響を与えることはないと考えているという。同社は17日に前四半期の決算発表を予定している。
市場調査会社Endpoint Technologies AssociatesのアナリストRoger Kay氏は、今回のリコールは恐らく、現時点で、エレクトロニクス業界史上最大規模のバッテリのリコールだろう、と語った。「このリコールは驚異的規模だ」(同氏)
ソニーの広報担当者Rick Clancy氏によれば、ソニーでは410万個のバッテリのリコールにかかる費用について、Dellを支援するつもりだという。
リコールの対象となっているモデルの所有者は、
Dellのウェブサイト にアクセスし、新しいバッテリが必要か否かを確認できる。IDCのアナリスト、Richard Shim氏によると、Dellはリコール対象製品の所有者向けの通話料無料の電話番号も設ける予定だという。
Shim氏は「今回のリコールは、(特に遠隔地勤務や出張中の従業員を抱える顧客企業にとって)一大事だ」と語る。「従業員が世界各地に分散している場合、彼らに問題のバッテリを送り返し、新しいバッテリが届くまでAC電源だけで使用するよう要請することになる」(同氏)
数百万個のバッテリがリコール対象になっているにも関わらず、バッテリ関連の事件は6件しか発生していない。しかしShim氏は、それは「危険な状況」と指摘する。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。
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(CNET Japan) - 8月15日14時14分更新
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