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1回、いきなり修羅場に立たされた。最初こそ、的確にボディーを当てた。だが、終了間際、打ち終わりでガードが下がったところを右ストレートに顔面を揺らされ、人生初のダウンを喫した。
2回以降、ランダエタの細かい左右のジャブを顔面に浴び続けた。だが、決して至近距離を崩すことはなかった。「最初から倒しにいく。ラウンドによっては相手に取られても関係ない」。劣勢に立たされても、足を使わず至近距離で攻めた。
ランダエタの細かいジャブとアッパーに、亀田が時折、鋭いボディーや左右フックを返す展開が続く。中盤以降はラッシュを見せたが、すべてガードの上だった。
11回、ランダエタの連打を浴びると、3度もクリンチでしのいだ。闘拳らしからぬ弱々しい姿。しかし、結局、倒れなかったことこそが、唯一の勝因だった。
試合終了のゴングがなると、両腕を上げたランダエタに対し、亀田はパフォーマンスを一切見せなかった。
手数は圧倒的にランダエタだったが、審判は、闘拳の有効打を取ったのか。勝利を告げられ、「もっともっと練習して、最高の世界王者になる」と叫んだ亀田。だが、疑問ばかりが残る戴冠(たいかん)劇だった。