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2006年07月31日(月) 12時05分

「未熟手術」で18歳死亡、専門家指摘 水戸、県警捜査朝日新聞

 水戸済生会総合病院(水戸市、503床)で04年、心臓手術を受けた茨城県鉾田市の男子高校生(当時18)が、難度の高い手術の2日後に死亡していたことがわかった。より安全で一般的な手術方法もあり、専門家は「執刀医の経験不足が原因」と指摘しているといい、茨城県警は業務上過失致死の疑いがあるとみて捜査を進めている。

 死亡したのは、同市の自営業石津洋さん(51)の長男で、当時高校3年生だった圭一郎さん。

 関係者によると、圭一郎さんは、大動脈弁が正常に閉まらず心臓に血液が逆流する「大動脈弁閉鎖不全症」と診断され、04年7月下旬に同病院で心臓手術を受けた。

 その際、この症状の治療で一般的な人工弁に付け替える手術方法ではなく、患者本人の肺動脈弁を大動脈弁に移植し、肺動脈弁に人工弁などを取りつける「ロス手術」が選択された。

 圭一郎さんもロス手術の選択に同意。しかし、手術は難航し、圭一郎さんは意識が回復せずに手術の2日後、多臓器不全で死亡した。

 遺族から相談を受けた県警は専門家に調査を依頼。ロス手術を選択する必要性があったのか、執刀医の技術や経験は十分だったのかなど、慎重に調べている。

http://www.asahi.com/life/update/0731/007.html