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2006年07月24日(月) 03時09分

<パロマ事故>装置の応急修理で2件誘発 新品と交換せず毎日新聞

 パロマ工業(名古屋市)製のガス瞬間湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で、安全装置の劣化により発生した事故4件のうち2件は、修理業者が制御装置を応急修理していた機器だったことが23日分かった。同社の事故機種では制御装置の故障が相次いだが、同社はすべてを新しい部品に交換せず、修理業者に応急修理するよう指導していた。この対応が、不正改造以外の事故も誘発したことになる。
 同社などによると、これまでに判明した事故は計27件で、うち4件は不正改造されておらず、機器の劣化が原因だった。さらにこのうち2件は、はんだ付け部分が割れて排気ファンが回らないなどのトラブルが原因だったとされるが、今回、このはんだ付けが、修理業者による応急修理によるものだったことが新たに分かった。
 事故の発生した湯沸かし器は、80年の発売後から制御装置の故障が続発。同社は当初、故障した制御装置を新品と交換していたが、82年に、修理業者が制御装置に新しい回路をはんだ付けする応急修理を行うよう文書で指導していた。今回、原因が判明した2件の事故はこの修理によるもので、北海道で93年と99年に発生、3人が軽症となった。
 応急修理によるはんだ付けは、工場で製造した部品より耐用年数が短く、安全装置が作動しなくなるトラブルが発生しやすい。応急修理を認めたことについて同社は「応急修理しても製品の安全性に問題はなく、修理業者からも要望があったため」としている。【中井正裕】
(毎日新聞) - 7月24日3時9分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060724-00000008-mai-soci