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2006年07月21日(金) 00時00分

出会い系 女子高生4.2%利用 東京新聞

 警察庁は二十一日、インターネット社会について特集した二〇〇六年版の警察白書を公表した。白書は、国民の意識調査の結果、ネットを使っている中高生の2・6%が「出会い系サイトを利用した経験がある」と回答したと指摘。こうした実態に対する保護者の認識不足に触れ、サイト閲覧時の年齢チェックなど利用者の本人確認の方策を検討する方針を示した。

 意識調査は全国の中高生とその保護者計約四千五百人を対象に昨年十一−十二月、実施した。

 それによると、携帯電話は高校生で95・9%、中学生で37・3%が所有。パソコンを含め、インターネットを利用している生徒に出会い系サイトの利用経験を聞いたところ、女子高校生の割合が最も高く、4・2%が「ある」と回答。その半数近くは相手と実際に「会った」と答えた。

 また、すべての中高生のうち25・1%はネットでわいせつ画像を、13・9%は暴力など残虐な映像をそれぞれ「見たことがある」とし、子供たちが容易に有害な情報に接する環境が浮かんだ。

 しかし、ネットを利用する中高生によると、62・1%の家庭では、保護者が閲覧時のルールを決めておらず、放任。例えば「わいせつ画像は見ない」と決めている家庭は6・2%にとどまった。

 一方、利用状況について「掲示板に書き込む」「品物を売買する」「映像をダウンロードする」「ホームページをつくる」と回答した中高生の家庭では、保護者の半数以上が子供たちのこうした行動を知らずにいた。

 白書は、出会い系やアダルトサイトの利用者の年齢を確認する仕組みが不十分だとして、「本人確認を確実に行う方策を検討する」と明記。保護者の啓発に力を入れ、プロバイダーには違法・有害情報を排除するよう促す方針も示した。

■違法412件ネット『脅威』

インターネット上にはんらんする違法な画像や、有害な書き込み−。二十一日に公表された二〇〇六年版の警察白書は、こうしたネット社会の現状を、国民生活への「脅威」と指摘した。警察庁の業務委託で先月一日スタートした民間の通報窓口「ホットラインセンター」(東京)に問題事例などとしてネット利用者から寄せられた情報は、この一カ月半で約六千件に上っている。

 これらの情報のうち、センターが今月十八日までに独自のガイドラインに沿って「違法」と判断したのは計四百十二件。内訳は、わいせつ画像や児童ポルノの掲載が三百十四件、覚せい剤や大麻といった薬物関連の密売広告が二十九件など。振り込め詐欺など他の犯罪へのつながりをうかがわせる、銀行口座や携帯電話を売るヤミ広告も、計六十件余あった。

 センターでは、百六十四件を警察庁に通報。一部は都道府県警が捜査を始めている。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060721/eve_____sya_____003.shtml