2006年07月20日(木) 21時36分

シンドラー社、新たな不具合公表　１１３基ソフト交換（朝日新聞）

　東京都港区で死亡事故が起きたエレベーターの製造元シンドラーエレベータは２０日、かごが移動直後に扉が１０センチほど開いてすぐに閉まる不具合が２件見つかり、ソフトウエアのミスと確認したと発表した。同社は同じソフトウエアを使っている全国５３カ所、１１３基を対象に、交換作業を始めた。港区の事故機のソフトウエアとは異なり、同社幹部は「事故とは無関係だ」と話している。

　同社によると、この不具合は、過去に東京都と福岡県で各１件確認された。２件とも、閉じた状態の扉が、かごが１０センチほど動く間に１０センチほど開き、すぐに閉じるという不具合だった。かごの中からの操作ではなく、乗り場側のボタンで呼び出されて動き始める際に起きる可能性があるという。

　このソフトウエアは、複数台のエレベーターを一括して管理制御する機種の制御装置にのみ使われている。同社とは別の会社が開発したプログラムで、その会社が製造した制御装置の納入を同社が受けている。

　対象の１１３基のうち２０基は、５カ所、１０棟の東京都営住宅に設置されていた。

http://www.asahi.com/national/update/0720/TKY200607200560.html