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今年の白書の特徴は、日本が高度な「ユビキタスネット社会」に入りつつあるとして、それによって生じる社会や経済の変化に焦点を当てていることだ。
ユビキタスは、生活のあらゆる場所にネットにつながったコンピューターがある状態を指す。政府は「二〇〇五年までに世界最先端のIT国家となる」という目標を掲げてきたが、一応の目標を達成したと自己評価した。
通信と放送の融合など未達成の課題も少なくないが、高速回線普及率などの指標について、日本が世界の最先端水準に達していることは、確かだろう。
白書は、日本がいま情報化社会の第二段階「ユビキタス社会」に差し掛かった具体例として、個人が情報を発信するブログ(日記風サイト)や、より緊密に情報交換ができるソーシャル・ネットワーク利用者の急増などを紹介する。
商品を購入する前にネットで商品情報を確認する消費者が六割を超えていることも指摘。広告に頼らず独自に商品情報を検索することで、発売後、年数が過ぎた商品が息長く売れるようになった「ロングテール」(長い尾)現象にも触れる。
情報手段の活用を通じて消費者が経済全体に影響を与える「消費者発信型のネット利用が普及しつつある」という現状分析は妥当だろう。
日本が情報社会の新段階に入り、仕事や生活面で大きな変化が起きているとすれば、それだけネット利用から取り残された人々の不利益は、より深刻になるのではないか。
例年の白書でデジタルディバイド(格差)の現状分析と克服について言及はしている。しかし、内容の更新も、とりわけ多いとはいえず、触れられているページ数も全体から見れば十分とはいえない。
今年の白書でも年齢別のネット利用状況で「六十歳以上の世代とそれ以下の格差は依然顕著」という調査結果が出ている。
離島など地理的な情報格差への対策は、ある程度実施されているが、年齢や身体的な条件に基づく格差については具体策が乏しい。
現在各地で行われているボランティアによるパソコン教室を行政が側面から支援するような形でもよい。
次回の白書では“ネット弱者”救済に向けた政府の意気込みを豊富な対策で示してほしい。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sha/20060714/col_____sha_____003.shtml