2006年07月10日(月) 17時13分

「林試の森訴訟」、最高裁で弁論　９月４日に判決（産経新聞）

　東京都品川区と目黒区にまたがる「都立林試の森公園」の整備をめぐって、隣接する民有地の住民ら５人が、周辺に公務員官舎の建てられた公有地があるのに、住民の住む民有地を収用して公園を拡張するのは違法として、国土交通省関東地方整備局長に事業認可の取り消しを求めた訴訟の上告審で、最高裁第２小法廷（滝井繁男裁判長）は１０日、双方の主張を聞く弁論を開いた。書面審理中心の最高裁が弁論を開いたことで、住民側が逆転敗訴した２審・東京高裁判決が見直される見通しだ。判決言い渡しは９月４日に指定された。

　１、２審判決などによると同公園は昭和３２年、旧建設省（現国交省）が茨城県に移転した農水省林業試験場の跡地を利用した公園として都市計画決定。平成元年に一部がオープンして以降、段階的に整備が進められてきた。今回の訴訟の対象となったのは、公園の南側に隣接する民有地。

　この日の弁論で住民側は「官舎敷地の一部を公園への入り口部分とした方が格段に見通しの良い動線を設計できる」と主張。一方、国交省側は「本件認可が適法であることは明らか」として住民側の請求を棄却するよう求めた。

(07/10 17:13)

http://www.sankei.co.jp/news/060710/sha048.htm