2006年06月27日(火) 00時00分

損保ジャパン　不払い５８４人処分 （東京新聞）

　保険金不払いなどで金融庁から業務の一部停止命令を受けた損保ジャパンは二十六日、法令順守体制の強化などを盛り込んだ業務改善計画を同庁に提出すると同時に、佐藤正敏社長ら現役役員二十五人の減給を柱とする社内処分を発表した。社員を含めた処分対象は三百五十八人で、すでに処分された二百二十六人を合わせると、計五百八十四人の大量処分となった。

　会長への就任を辞退した平野浩志・前社長をはじめ、辞任済みの前経営陣五人については「辞任で社会的制裁を受けており、退職金も凍結する」（佐藤社長）として処分済みとした。

　発表された社内処分は、佐藤社長が報酬の３０％を六カ月間返上するのを最高に、二十五人の取締役・執行役員と五人の監査役が減給。不払いなどに関係した社員三百二十八人を減給や訓告などにした。

　また、業務改善計画では、外部の有識者などを加えた「指名・報酬委員会」や「業務監査・コンプライアンス（法令順守）委員会」の設置などにより外部のチェック機能を働かせるほか、社長と会長の任期制導入や相談役制度の廃止なども打ち出した。

　金融庁によると、損保ジャパンは昨年九月、自動車保険の特約の支払い漏れを約二万七千件と発表したが、その後の立ち入り検査で新たに千三百三十四件の支払い漏れが見つかった。さらに、生命保険商品の販売で、社員による保険料の立て替えなどが判明し、金融庁は主力の損保商品を六月十二日から二週間の販売停止にするなどの処分をした。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20060627/mng_____kei_____001.shtml