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通信販売会社「アースウォーカー」(大阪市中央区)が、学生らを相手に「ネズミ講」を営んでいた疑いが強まったとして、京都府警は近く同社社長(49)ら約10人を無限連鎖講防止法違反容疑で逮捕する方針を固めた。同社は通信販売カタログを配る権利を売る形で会員を集め、会員が新たな会員を勧誘すれば報酬を支払う仕組みで組織を拡大。関西を中心に約3千人から総額約24億円を集めていたと、府警はみている。
調べでは、社長らは03年12月から05年6月にかけて、学生らに「カタロくじ」という通信販売カタログを配る権利を1口17万円で販売。権利を購入した会員が、新たに別の会員を獲得すると1人につき2万円の報酬を支払う仕組みのネズミ講を開設、運営した疑いが持たれている。
権利を購入すると、まず「オーナー」の肩書が与えられ、会員獲得数に応じて「代理店」「統括代理店」「エグゼクティブ統括代理店」などに昇格、報酬も増える。実際にカタログを配って商品が売れた場合も報酬が支払われるが、それで利益を得ていた会員はほとんどいないという。
同社に対しては、経済産業省が昨年6月、「確実に稼げる」などとうその勧誘をして組織を拡大する連鎖販売取引をし、特定商取引法に違反したとして3カ月の取引停止命令を出した。同年9月には、京都弁護士会の被害者弁護団が同社幹部らを無限連鎖講防止法違反容疑で京都府警に告発。また、大学生ら39人が計約2千万円の損害賠償を求める民事訴訟を京都地裁に起こしている。