2006年06月20日(火) 23時31分
デル、国内シェア12.3%、全分野で伸張(impress Watch)
写真:インプレス
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デル株式会社は20日、都内で事業戦略発表会を開催し、同社 代表取締役のジム・メリット氏が同社の世界市場、および日本における業績と、今後の展開について説明した。
●米国以外の市場が伸張
世界市場のビジネス概況について同氏は、「大変順調であり、特に米国外での伸びとエンタープライズ向けのストレージやサーバ分野の伸びが好調である」とした。
第1四半期の売上高は前年同期比6%増で142億ドル。米国外市場の売上高は12%増で、総売上高に占める割合が過去最高の44%になった。また、製品出荷は全世界で同期比13%増の約1,000万台になり、過去5年間の成長率は250%に達した。
エンタープライズ/サービス/ソフトウェアと周辺機器/モバイル製品の4つの戦略的事業分野での、売上高の成長率はそれぞれ10%/28%/11%/12%。
同氏は、「グローバルでの出荷台数の成長率は、マーケットの2倍の伸び。日本では3倍であり、大きな成長を遂げた」と語った。
2005年度の売上高は560億ドル、営業利益は50億ドル、製品出荷が3,700万台、1株当たり利益が1ドル56セントに上り、いずれも過去最高を記録し、売上成長率は市場の1.5倍、利益成長率は2.5倍となった。
今後の展開として、これまでダイレクトモデルを通じて、世界トップ15カ国でシェアを拡大してきたことを踏まえ、改めてその価値を示すために、全世界で1億ドルを投じて営業/サービス/サポート体制を強化、製品と技術分野におけるリーダシップの確立と投資、コスト構造と生産性の改善の3つの柱を掲げてアクションしていくと説明した。
コスト構造の改善については、サポートやセールスのコストを削減するのではなく、ワランティやマトリクス、生産に関わるコストなどを削減していくことで実現すると説明した。
●国内市場シェアは20%の成長
日本市場について、2005年のシェアは前年から1.1ポイント増えて12.3%で業界3位で2004年と同じだが、対前年同期比成長率では1位の20%になり、「これはデルのダイレクトモデルが受け入れられている証拠」とし、今後の伸びにも自信を見せた。
なお、1位のシェアは20.6%(成長率11%)、2位は17.9%(同1%)、4位は9.1%(同18%)となっている。
2006年第1四半期は、防衛庁の案件で過去最大規模の56,000台のクライアントを納入したことなどもあり、出荷台数は市場の伸びの5倍となる24%増を達成した。同社の出荷台数成長率は、PC/ノートブック/デスクトップ/x86サーバーでそれぞれ24%/47%/16%/16%となり、市場の数倍の伸びを記録した。
売上高も全てのカテゴリで増加。特にITインフラのアセスメントや設計、検証など、顧客の用件に合せてインフラを構築する「デル・プロフェッショナル・サービス(以下DPS)」などのサービス分野で高い伸びを記録した。DPSの売上増は前年同期比100%。
今後の成長に向けた取り組みとして、「お客様の満足経験の向上やエンタープライズとサービス事業の拡大、XPSシリーズによるハイエンドのコンシューマ市場の開拓を行なう」と説明。また、2007年度末までに400人強の営業・サポート要員を採用するほか、DPSの拡充やパートーナー各社との連携を一層行なっていくとした。
メリット氏は、「高品位な製品とサービスでお客様に優れた満足経験を提供するとともに、エンタープライズ事業の拡大や、ハイエンドコンシューマー市場で新しい需要を開拓し、お客様に信頼されるナンバー1のソリューションプロバイダーを目指す」と目標を語った。
(impress Watch) - 6月20日23時31分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060620-00000035-imp-sci