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2006年06月17日(土) 22時24分

遺族、癒されぬ思い 松本サリン事件から12年朝日新聞

 オウム真理教(アーレフに改称)が起こした「松本サリン事件」から27日で12年を迎えるのを前に、犠牲者の遺族が17日、東京都内で朝日新聞などの取材に応じ、今も癒やされぬ心境を語った。同日、犯罪被害者への取材のあり方を考える報道関係者らの会合に、事件で子を失った母親らが出席した。

 会社員だった小林豊さん(当時23)の母・房枝さんは6月になると、豊さんの死亡を告げる電話が鳴った午前4時20分ごろに目が覚めてしまうという。「4時すぎだとこんなに明るいのかと思い、明るさのなかに悲しみを突きつけられています」

 信州大2年だった阿部裕太さん(当時19)の母・萬智子さん(58)は「本当にこの12年、よくやってこれたなと思う。みんなで悲しみを乗り越えてきた」と涙をこぼして振り返った。

 裕太さんの死について「犯人を憎む気持ちもあるが、親としては自分を責めてしまう。息子は決して戻らないが、それでも生きていかなければならない」と語った。

 遺族はこの日、取材時の記者の質問で傷ついた経験なども語った。捜査の際の警察の対応、事件の被害者への補償などに関する国の対応への批判も相次いだ。

http://www.asahi.com/national/update/0617/TKY200606170364.html