2006年06月14日(水) 23時09分

シンドラー社、９６年から同種故障４基６件（朝日新聞）

　東京都港区のエレベーター死亡事故で、シンドラーエレベータは１４日、扉が開いたままかごが動いた同種の故障が事故機以外に国内の４基で６件あったことを明らかにした。いずれも９６〜９７年ごろに設置され、事故機と同タイプの制御盤を使っており、同社は制御盤に問題がなかったか改めて調べている。警視庁もブレーキの故障とともに、制御盤の不具合が事故につながった可能性を含め、捜査している。

　同社幹部が同日夕、国土交通省を訪問後、記者会見して説明した。

　同社によると、４基のうち１基は広島県内で据え付け後間もなく扉が開いたままかごが動く現象が確認され、初期不良扱いで制御盤を交換したという。それ以外はすでに自治体などが公表している最近の事例で、千葉県浦安市の都市再生機構の賃貸住宅（今月１日と１０日）▽東京都八王子市の文化施設（０４年１１月と今年４月）▽名古屋市の愛知県白壁庁舎（０４年１１月）の３基だった。

　４基はほぼ同時期に設置され、９８年設置の事故機も含め、制御盤は日本製の同タイプだった。浦安市や八王子市のケースでは、同社の点検員が制御盤の不具合が原因である可能性を指摘する報告書も提出していた。

　これについて、同社のケン・スミス社長は「さらに調査する必要がある」と話した。

http://www.asahi.com/national/update/0614/TKY200606140796.html