2006年06月10日(土) 16時02分
芝のエレベーター事故死:港区住宅公社を更迭 区方針、「管理指定」取り消し /東京(毎日新聞)
港区のマンション「シティハイツ竹芝」のエレベーター死亡事故で、区は9日、区住宅公社の管理指定を取り消す方針を決めた。武井雅昭区長が区議説明会で明らかにした。区民向け住宅は同マンションを含め15カ所あり、同公社が管理しているが、区はすべて指定をはずす方針だ。区助役が理事長を務める外郭団体の“更迭”で、住宅の管理主体が一時的に宙に浮く異例の事態になった。
武井区長は説明会で「区としても徹底的な原因究明と再発防止に取り組む」と述べ、事故調査委の設置を明らかにした。そのうえで「私として(同公社の)指定管理者の指定取り消しを検討していく」と語った。
区によると、各住宅を区直営とするか、新たに民間を対象に指定管理者を募集するかは未定だという。指定取り消しの背景には、死亡事故の重大性から、警視庁の捜索を受けた同公社と、同公社を監督する区の責任を明らかにする必要があると判断したとみられる。
港区内には区営住宅が8カ所、区立住宅が3カ所、特定公共賃貸住宅が竹芝を含めて4カ所あり、すべて同公社が管理・運営してきた。02年4月に完成した「竹芝」も公社が区と管理委託契約を締結している。民間委託もできる指定管理者制度が導入されたのを受けて今年4月から同公社が指定管理者になった。
同公社は区の外郭団体の財団法人で、永尾昇助役が理事長を務める。区民向け住宅の管理・運営のほか、民間の賃貸住宅を借り上げ、家賃を軽減して貸し付ける事業などを手がけている。【安高晋】
6月10日朝刊
(毎日新聞) - 6月10日16時2分更新
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