2006年06月09日(金) 00時00分

広島でも不具合　シンドラー社エレベーター（朝日新聞）

　広島市の西区地域福祉センターは８日午後、東京で死亡事故を起こしたものと同型のシンドラーエレベータ社製エレベーターの運行を取りやめた。運転途中に停止するなどのトラブルが０４年以降、少なくとも４件起きていたことがわかったためで、同日夜、緊急点検も実施した。

　押しボタンの認識不良が０４年に１件、０５年には乗客の乗ったエレベーターが階と階の間で停止するなどのトラブルが２件あった。いずれも乗客が別の階のボタンを押すと動いたため、閉じこめられることはなかった。今年４月には、ドアレールにゴム製の部品が挟まってドアが閉まらなくなった。

　同センターでは、同社による定期点検を月２回実施しており、５月２６日の点検時には異常なかったという。（八百板一平）

　○県施設に９台　民間１００台
　県は８日、県内のシンドラーエレベータ社製のエレベーターすべてについて、管理者や所有者に緊急点検の実施と、過去の不具合の発生状況についての報告を求めると発表した。県は、同社製のエレベーターが県関係施設５カ所に９台、県内の民間施設では１００台程度あるとみて、実態の把握を急いでいる。

　同社製のエレベーターがある県関係施設は、県立神石三和病院（神石高原町）▽県警本部別館基町庁舎西館（広島市中区）▽広島原爆養護ホーム「倉掛のぞみ園」（同市安佐北区）▽県営田の浦住宅２号館、３号館（竹原市）▽建設中の県営福島住宅２号館（仮称、広島市西区）。いずれもトラブルなどの報告はない。（八百板一平）

　○福山では１５台稼働
　福山市建築指導課によると、同市内にはシンドラー社製のエレベーターが２２台あり、うち７台は建物自体が使われていないため休止や廃止の状態。稼働中の１５台は民間のビルなどで、公共施設には設置されておらず、いまのところ故障などのトラブルはないという。（広津興一）

　※全文は９日付の広島地域面、備後地域面をご覧下さい。

http://mytown.asahi.com/hiroshima/news.php?k_id=35000000606080005