2006年06月09日(金) 13時03分
シンドラー社エレベーター:都施設の4基、使用停止 全基を調査、点検へ /東京(毎日新聞)
港区のマンションで高校生がエレベーターの事故で死亡したことから、都は8日、都管理施設にある事故機と同種のエレベーター4基について、安全が確認されるまで使用停止にしたと発表した。また、事故機を製造した「シンドラーエレベータ」製の都内の全エレベーターについて、今月26日までに調査、点検することを明らかにした。
国土交通省は7日、事故機と駆動装置や制御器などが同一のエレベーター12基を公表。都関係分では、都営百人町3丁目アパート2号棟(新宿区)の1基と都教職員研修センター(旧都総合技術教育センター、文京区)の3基が含まれていた。
都市整備局や教育庁によると、都営住宅の1基は7日の緊急点検では特に問題はなかったが、05年度に軽微なトラブルが1件あった。研修センターの3基については早急に検査する予定だが、96年の開館以降、不具合の報告はないという。
また、都営住宅や外郭団体「都住宅供給公社」の賃貸住宅には、全3380基のエレベーターがあり、このうち同社製は370基。同社製は05年度に計131件の不具合が報告された。電気的、機械的な不良は31件で、この中には扉開閉装置の不良7件、ブレーキ調整の不良1件が含まれているが、いずれも重大なトラブルではないという。
人が閉じ込められたケースは8件あったが、機械的不良によるものは2件で、スイッチへのごみ詰まりが原因だった。
都は同社から、都内に同社製エレベーターが約1700基あるとの報告を受けている。都は建築確認している約160基について安全性を調査し、残りは建築確認した自治体に調査するよう通知した。【北村和巳】
6月9日朝刊
(毎日新聞) - 6月9日13時3分更新
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