2006年06月09日(金) 00時00分

シンドラー製エレベーター不具合 柏、千葉など公共施設でも （東京新聞）

　エレベータートラブルは県内でも−。東京都港区のマンションで、都立高の男子生徒がエレベーターに挟まれて死亡した事故で、「シンドラーエレベータ」（東京都江東区）製のエレベーターによるトラブルは、柏、千葉、市原の各市の公共施設でも起きていたことが八日、分かった。同社製のエレベーターは県内に二百十基あることも県の調査で判明。施設を利用する人からは不安の声が漏れた。　（林容史、荘加卓嗣、冨江直樹）

　トラブルが起きていたのは、いずれも柏市にある県立柏の葉公園センターと県柏健康福祉センター、千葉市の花見川区役所、市原市の市原郵便局。利用者がエレベーターに閉じ込められるなどした。

　県柏健康福祉センターを月に一回ほど訪れるという四十代の女性は「（エレベーターは）たまに使うが、今までトラブルに遭ったことはなかった。（シンドラー社製と聞くと）少し気になる」と、不安そうな表情を見せた。

　県の調査によると、シンドラー社製のエレベーターの設置施設は公共、民間ともに百五基ずつで、市町村別の設置台数は▽千葉市（四十七基）▽柏市（二十三基）▽市原市（二十一基）▽松戸市（十九基）▽船橋、市川、浦安、習志野各市（十四基）−など。

　建築基準法に基づくエレベーター設置の計画通知と確認申請の件数を調べた（休止中のエレベーターは除く）。

　県の施設でトラブルが起きていたことについて、堂本暁子知事は八日の定例会見で「十分に原因を見極めて、国と連携して対策を講じる必要がある」などと述べた。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/cba/20060609/lcl_____cba_____001.shtml