2006年06月08日(木) 12時01分
東京・芝のエレベーター事故死:シンドラー社エレベーター、県内でもトラブル /宮城(毎日新聞)
◇県図書館や県営住宅、床との間に段差
男子高校生が死亡した東京都港区のマンションのエレベーター事故で、製造会社「シンドラーエレベータ」のエレベーターを導入している県図書館(仙台市泉区)や一部の県営住宅で、停止階の床との間に段差が生じるなどのトラブルが起きていたことが分かった。
県図書館によると、管理記録が残る04年4月以降、同社製のエレベーター5基のうち4基で計10件のトラブルがあった。このうち、05年1月には下降中にエレベーターが3階と2階の中間で停止しドアが開いた。同年2月にも床との間に約10センチの段差ができた。昨年8月の地震で緊急停止した際には、数センチの段差ができた。いずれもけが人は無かったという。
エレベーターは98年の開館当初から使用しており、月1回の定期点検を実施している。同館は同社に対し早急に再点検するよう要請した。
県営住宅を管理する県建築住宅センターによると、県内104団地のうち同社製のエレベーターは15団地に計25基が設置されている。このうち、泉松陵団地(泉区)では97年2月、異常音がして動かなくなるトラブルがあった。点検の結果、巻き上げ装置の故障と判明し部品を交換したが、01年12月にも同様のトラブルが起きた。
同センターは今回の事故を受け、エレベーターがある全団地の点検を始めた。
また、仙台市によると、学校や市営住宅など市有施設では、同社製エレベーターは18施設で20基、民間施設は17施設で18基が導入されている。いずれもトラブルの報告は無いが、年1回の管理報告書の提出がない事務所ビル2基については提出を求めた。
東北地方整備局は、同社製エレベーターを導入している税務署など6施設の10基について一斉点検を始めた。【山寺香】
6月8日朝刊
(毎日新聞) - 6月8日12時1分更新
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