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同じ団地に住み、水死した娘の再捜査を求めていた母親が一転して容疑者となった。
秋田県藤里町の小学1年米山豪憲(ごうけん)君(7)が殺害、遺棄された事件。能代署捜査本部が4日、死体遺棄の疑いで逮捕した無職畠山鈴香容疑者(33)は、豪憲君の一家と親しく付き合い、行方不明になった豪憲君の捜索にも加わっていた。
母親の心に何が起きていたのか。事件発生から18日。同じ小学校に通う子供の母親が逮捕されたことに、「子供に説明できない……」。親たちは言葉を失った。
◆親しい間柄◆
「私の体調が悪い時、豪憲君のお父さん、お兄ちゃんが彩香と遊んでくれた。奥さんにも助けてもらった」。畠山容疑者は、豪憲君一家との付き合いについて、こう強調していた。畠山容疑者は、団地の人との付き合いは少なかったが、豪憲君の母真智子さん(39)とは、一緒に介護ヘルパーの研修を受講したこともあった。
長女で4月に川で水死した彩香さん(当時9歳)は、豪憲君の兄と同級生。豪憲君も一緒になって、自転車に乗ったり、シャボン玉遊びをしたりと、毎日のように遊んでいた。豪憲君は彩香さんと2人で遊ぶこともあった。
4月9日、彩香さんが行方不明になった時、畠山容疑者は、「豪憲君の家の前に友達が何人かいたので、そこに行ったのでは」と、豪憲君の家を訪問。一緒に自宅近くを捜した父親の勝弘さん(39)は、遺体が見つかった時、「子供に何と説明したらいいのか」と絶句した。畠山容疑者は、豪憲君と一緒に遊ぶ彩香さんの姿を収めたビデオテープを勝弘さんからもらったといい、「涙を流して感謝した」と話していた。
豪憲君が行方不明になった時は、捜索が再開された5月18日朝、「川に行かなくちゃ、川を捜索しなくちゃ」とつぶやき、1人で近くの藤琴川に向かう姿が目撃されていた。
5月27日に彩香さんの四十九日法要が営まれたが、畠山容疑者は娘の遺影に「彩香はお姉ちゃんなんだから、豪憲君のこと待って、一緒に連れてってあげて」と語りかけたという。
◆人物像◆
畠山容疑者は、団地住民の間では影の薄い存在だった。「車の乗り降りを見た程度」と話す人もいる。昨年7月、児童会がレジャー施設で開いた親子イベントでも、子供たちが遊んでいる間、ほかの保護者とは話をせず、1人で漫画を読んでいた。
能代市二ツ井町出身。地元の小、中学、高校を卒業後、栃木県の温泉ホテルで仲居をした。退職後、地元で結婚し藤里町の団地に入居。1996年11月に彩香さんを出産したが、その5か月後に離婚。彩香さんを能代市の実家に預け、釣具店やパチンコ店などで働いたが、長続きせずに退職した。
2人がよく訪れたラーメン店の女性店主は、「いつも本を一心不乱に読んでいて、娘さんと会話をしなかった」と、いぶかる。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/fe6300/news/20060605it05.htm