2006年06月01日(木) 00時00分

新聞の特殊指定維持 公取委『今回は見直さず』 （中日新聞）

　公正取引委員会（竹島一彦委員長）は３１日、新聞の宅配制度や同一紙の全国一律価格を支えている「特殊指定」を当面維持することを決めた。竹島氏が同日、自民党独占禁止法調査会の保岡興治会長と会い、「今回の見直しでは結論を出すことを見合わせる」と伝えた。＝解説＜３＞面

　これを受け、同党は公取委が特殊指定を変更する際、事業者に対する意見聴取の義務付けなどを盛り込んだ独占禁止法改正案の今国会提出を取りやめた。

　新聞の特殊指定は、新聞社の本社が地域や相手によって異なる定価にすることや、販売店が地域や相手によって割引することなどを禁じている。

　公取委は昨年１１月、「多様な価格や割引を全面禁止する法的根拠があるか疑問」などとして、特殊指定見直しの方針を表明した。

　これに対し、新聞業界側は「販売店の寡占化につながり、購読料引き上げや戸別配達への影響を招きかねない」などと、特殊指定を維持すべきだと主張。各政党も特殊指定廃止に反対していた。

http://www.chunichi.co.jp/00/sei/20060601/mng_____sei_____000.shtml