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2006年06月01日(木) 00時00分

『中国側にだまされた』 夢切符『取れるから信じて』一転  「マックスエアサービス」W杯観戦ツアーの請求書=31日午後、東京都千代田区で 東京新聞

 サッカー・ワールドカップ(W杯)ドイツ大会のチケット付き観戦ツアーを企画した東京都千代田区の旅行会社「マックスエアサービス」が、チケットを確保できずツアーを中止した問題で、同社の指田清一社長(48)が三十一日記者会見。「一番の責任は当社にある。代金全額の払い戻しに応じる」と述べ、申込者に陳謝した。

 社長は一方で「だまされたという思いは強い」とも語り、チケットを購入する予定だった中国の旅行会社に対し法的措置を検討する考えを明らかにした。国土交通省は「契約の過程でチケット入手について強い確実性を言っていたのなら、旅行業法に抵触する可能性がある」として、調査に乗り出した。

 マックスエアサービス社は昨年十二月からツアーの募集を開始。九日から始まる1次リーグの日本戦三試合と航空券、ホテルを組み合わせ、ホテルなどのランクでクラス分けをして二十六種類のツアーを用意。料金は十九万八千円から五十四万八千円で、これまでに千八十人から、計約千二百枚のチケットの予約を受け付け、約二億八千万円の入金があったという。

 同社によると、チケットは、北京にある旅行会社「中国国際体育旅遊公司」から購入する予定だった。別のサッカー観戦ツアーの企画時に知り合った中国人男性の紹介で、中国側は「(二〇〇八年の)北京五輪のチケット販売権を持っており、各国の大使館とW杯チケットを交換できる」と説明。チケット三千七百四十四枚を八千万円弱で購入する契約を結び、事前に料金を払い込んだ。

 ところが、当初約束していた四月中旬までにチケットは届かず、指田社長が五月二十九日に北京を訪れて交渉。「三十日午後六時までにチケットが届かなければツアーは中止する」と通告したが、その後は連絡がつかない状態が続いている。

■申し込み客ら落胆

 東京都千代田区のマックスエアサービス本社では、三十一日朝から、ツアーの中止を知らされた申し込み客が次々と訪れ、「払ったお金を返してほしい」などと求めた。

 五月に申し込み、約五十万円を振り込んだ埼玉県の大学生の男性(20)は「アルバイトで稼いだお金で、友人と二人で申し込んだ。その時、チケットが取れそうな話をされ、楽しみにしていたのでがっかり」と落胆を隠せない。神奈川県の自営業の男性(27)は昨年十二月に申し込んだ。「チケットは入手できていないのに、ツアー客を随時募集していた。中国にどれだけパイプがあるんだろうと不思議だった」という。

 夫婦で観戦に行こうと旅行代金の一部約四十万円を振り込んだ東京都内の女性は「四月に『チケットは取れるのか』と聞いたら『信じてください』と言っていたのに…。お金は返すと言われたが、いつ返すという話はなかった」と不満そうだった。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20060601/mng_____sya_____007.shtml