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4セット現存するとされる朝鮮王朝実録のうち、東大が所蔵するのは「五台山本」と呼ばれるセットの一部47冊。東大によると、東洋史学者の故白鳥庫吉氏が朝鮮から持ち出し、1912年に同図書館の蔵書となったという記述が、当時の学術雑誌にある。だが、関東大震災で大半が焼失、偶然持ち出されていた74冊が焼け残った。
このうち27冊は32年に当時の京城帝大に移され、韓国では国宝に指定。ユネスコ(国連教育科学文化機関)の世界記録遺産にもなっている。東大図書館は47冊を貴重本に指定してきた。
韓国では昨年、20世紀初めに日本に持ち出され、靖国神社にあった「北関大捷碑(プックァンデチョッピ)」が返還されたことから、日本に渡った文化財の返還を求める機運が高まっている。65年の日韓国交回復の際に結ばれた「文化財および文化協力に関する協定」では、陶磁器などがわずかに韓国に返還されただけだ。
《朝鮮王朝実録》 14世紀から19世紀までの国王25代の業績を王の死後に官吏がまとめた王朝の公式記録。災害などによる消失をおそれて複数つくり、朝鮮各地の寺などに分散して保管されていた。東大に一部ある「五台山本」以外に韓国に2セットあり、北朝鮮にも1セットあるとみられている。