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酷似が指摘されている作品は、昨年4月から三重県立美術館(津市)のほか、東京、茨城の公立美術館を巡回した和田氏の回顧展の出展作のうち少なくとも7点で、1981年から2004年の制作。いずれもローマ在住の画家アルベルト・スギ氏(77)が、構図などが似ている作品を発表している。回顧展以外にも同様の作品が複数ある。
今月に入り、芸術選奨を主管する文化庁に「和田氏の作品は盗作」とする匿名の投書があり、同庁は両氏から事情を聴くなどして調査を開始。「双方の言い分を検討し、必要なら専門家の判断を求める。(和田氏の盗作なら)授賞の見直しを検討せざるを得ない」(芸術文化課)という。
和田氏は「スギ氏とは長年の友人。同じモチーフで制作することは伝えてあった」とし「比べて見れば、違う作品だと分かる」と話している。一方のスギ氏は、文化庁の調査で初めて事実を知ったといい「明らかな盗作だ」としている。
和田氏は三重県生まれ。東京芸大大学院を修了後、71年からイタリアに留学し、古画修復や古典技法を学んだ。美術団体「国画会」に所属し、安田火災(現損保ジャパン)東郷青児美術館大賞も受賞している。スギ氏はイタリアで著名な画家で、イタリア現代美術展の協会長も務めた。
ZAKZAK 2006/05/29