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2006年05月27日(土) 23時23分

「包み隠さず報告を」厚労相 社保庁が緊急事務局長会議産経新聞

 社会保険庁の年金不正処理問題で、全国47の社会保険事務局長を集めた緊急の会議が27日、東京・霞が関の厚生労働省であり、川崎二郎厚生労働相が徹底的な実態把握と法令順守の徹底を指示、村瀬清司長官が事務処理や業務監査のあり方を見直す考えを示した。会議の後、各事務局長は、保険料の免除・猶予手続きの実態について個別に聞き取り調査を受けた。

 川崎厚労相は訓示で「いまわれわれにできること、何をおいても事実を明らかにすることしかない。いま報告されている以外でも何か問題あれば、包み隠さず報告を」と述べ、信頼回復のために詳細な調査と報告を行うよう厳しく求めた。

 村瀬清司社保庁長官は局長らに「不適正な事務処理は、ただちに適正に切り替える必要がある。ぜひ不退転の覚悟でみなさんと実態把握したい」と述べ、全国の社会保険事務所で行われている国民年金保険料の免除・猶予手続きの実態について、29日中に公表する考えを示した。

 また、不適正な事務処理に対しては、職員の処分を視野に詳しい経緯の把握を進め、6月末までに処分を行いたいとした。不正な処理の取り消しと改めて適正な処理を行う期限についても、年金加入者の保護の立場から6月中には終える必要があるとした。

 一方、再発防止策について、法令順守の仕組みの再構築が必要とし、(1)組織全体から不正の情報が上層部にあがる仕組み(2)年金加入者から情報を受ける仕組み(3)事務手続きで入力と処理の分離(4)業務監査の改善−の4つを現段階での検討課題にあげた。

(05/27 23:23)

http://www.sankei.co.jp/news/060527/sha124.htm