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2006年05月26日(金) 00時00分

子どもの悩み、助言の冊子朝日新聞

【虐待・非行・進路・性…】

▽迷いながら、「答え」探る

 「悪いことをして捕まった彼は、これからどうなるの」「やっぱり、高校に行きたいよ」。様々な壁にぶつかって悩んでいる子供たちに向けて、県内で活動するNPO法人「ジュヴェニル」が、助言をまとめた冊子「あなたのこころに 子どものための相談ノート」を作った。虐待、非行、性の悩みなど、大人は何とこたえてあげればよいのか。メンバー自身も迷い、悩みながらまとめあげた。(原田朱美)

 冊子はA4判で約100ページ。「児童虐待・DV・依存症」「非行」「チャレンジ」「性の悩み」の4章からなる。質問にこたえる形で全11問。十数人のメンバーで月1回集まって意見を出し合い、文章を練った。

 理事の山中和彦さん(48)はかつて、児童自立支援施設「愛知学園」(春日井市)に勤務していた。施設を出ては戻ってくる子供たちを見て、「『普通』からはみ出してしまった子どもたち」を社会で受け止めようと04年10月、同学園などの仲間とNPOを立ち上げた。

 冊子作りは昨夏から始め、3月に完成した。テーマを最初に決めたものの、「答え」に迷った。

 例えば、親友から虐待を受けていると聞いてしまったが、「誰にも言わないで」と言われてしまった場合。親友本人の意思を無視して「大人に相談しよう」と言ってよいのかどうか。

 結局、冊子では、友達が「助けて」と言えるように手伝ってあげようと呼びかけ、どうしてもだめなら大人に相談しようと2段階にした。

 「いまだに迷っています」と山中さんは苦笑する。「自分はいつも『正しい大人』ではないと思っています」。それでも、親や周囲の大人に相談できずに苦しむ子どもたちに、手をさしのべる存在でありたいという。

 その思いは、第3章「チャレンジ」に強く表れている。高校入学、仕事探し、ボランティア探しのやり方を紹介している。一度つまずいた子供に、再挑戦する道がきちんとあることを示したかったという。

 約2千部作り、公的機関などに配った。今後はメンバーでさらに話し合い、内容を改良していく予定だ。冊子は無料だが、送料として郵便切手290円分が必要。問い合わせはジュヴェニル(〒485・0811 小牧市光ケ丘1の1の4の403、ファクス020・4666・1965)へ。

http://mytown.asahi.com/aichi/news.php?k_id=24000000605260005