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2006年05月25日(木) 12時05分

手術多いと「いい病院」? 厚労省が検討会発足へ朝日新聞

 手術件数が多いほど「いい病院」なのか——。病院ごとの年間手術件数と治療成績の相関関係を調べるため、厚生労働省が近く検討会を発足させる。同省は手術件数で医療の質を評価する仕組みづくりを目指しており、検証結果は08年度の診療報酬改定に生かす。

 厚労省は「手術数が多い病院の方が治療成績が良い」との海外文献を元に、02年度の診療報酬改定で手術の種類ごとに年間手術件数の基準を設定。基準を満たさない病院には、その手術に対する報酬を3割カットする仕組みを導入した。特定の病院に手術を集中させることで医療の質の向上を狙った。

 しかし、症状が重い患者ほど手術は難しくなることなどから、医師や病院関係者には件数と質を単純に結びつける方法に疑問を持つ人も多い。中央社会保険医療協議会(中医協)の専門部会も昨年12月、「ごく一部を除き、手術件数と治療成績が相関するとは言えない」との報告書をまとめた。これを受けて厚労省は今年度の改定で報酬カットの仕組みを撤廃したが、相関関係の調査は続けることにした。

 検討会では、治療成績を大きく左右する個別の患者の重症度も詳しく調べる方針で、国内ではこれまでにない本格的な調査となる見通し。

http://www.asahi.com/life/update/0525/003.html