2006年05月25日(木) 00時00分

西武グループに１１２億円請求へ…堤氏ら共同提訴（ZAKZAK）

　三菱ＵＦＪ信託銀行やみずほ信託銀行など大手信託銀行５行は２５日までに、堤義明前コクド会長、西武鉄道、プリンスホテルの三者を相手取り、総額約１１２億円の損害賠償を求める訴訟を６月中に共同で起こす方針を固めた。西武鉄道株が有価証券報告書の虚偽記載で上場廃止となり、企業の年金資金を預かり運用している信託財産が損失を被ったためで、１行当たりの請求額は１０億円台から３０億円台に上る。

　共同訴訟を起こすのは、このほか住友信託銀行、三井アセット信託銀行、りそな信託銀行。各行が保有する西武鉄道株の名義人である日本トラスティ・サービス信託銀行などが、形式的な原告となる。

　西武鉄道株の損失に関しては、国が徴収した厚生年金保険料などを運用する年金資金運用基金など多くの公的年金や年金基金などが損害賠償を求めて提訴。これらの訴訟では、信託各行が株式の名義人として原告となっている。

　しかし、大手信託５行は、企業から年金資金を預かる信託銀行の受託者責任を果たすためには、主体的な提訴も必要と判断。共同提訴に踏み切ることにした。

ZAKZAK 2006/05/25

http://www.zakzak.co.jp/top/2006_05/t2006052519.html